オーガンジーはオリンピツクの年にはよく売れる
と言うジンクスがありました 実際前々回くらい前まではそのように
実感しましたが、最近は少しかわってきました。
今思うにはブームが来て 販売増→生産増→在庫積み増し→
生産減→在庫枯渇→生産増 のサイクルが4年周期のオリンピックに
シンクロしていたとかんがえられる。
こういえばロマンの無いみもふたもない話ですが実際、生産と販売の
現場が直結して増減の触れ幅と周期が小さくなったことがブームが
起きなくなった原因でしょう、オリンピックイヤーはーガンジーイヤー
だつたは過去の話になってしまった。
オーガンジーとは元々細番手の綿を密度粗く織った薄地で透け感が
有りハリのある綿織物でした。ハリコシの耐久性乏しいものをシルクに
置き換えてハリコシの必要な服に欠かせない大事な織物になりました。
通常の絹織物では精錬して溶かしてしまう繊維の皮膜セリシンを残した
まま糸染めして織ることで薄くて固く透け感の有る織物になりました。
昭和30年代に桐生産地で開発されその後北陸産地で大増産され米国
へ大量輸出されシルクオーガンジーの大ブームとなりました。
50年代に石川産地でポリエステル30デニールの糸を先染めしてシルク
のセリシンに代替して合成樹脂を塗膜してハリコシを持たせる手法で
ポリエステルオーガンジーが誕生、そのご20デニールのモノフィラメント
をつかうことで樹脂加工せずとも固さを保てることからこれがポリエステル
オーガンジーの本流となりました。
現在シルクオーガンジーは国内2~3社 ポリオーガンジーは10社足らず
中国、韓国、台湾の生産量が圧倒的に多くなりましたが、すべては日本
の群馬県、石川県の小規模な1工場から生まれた品種です。
ちなみに原糸となるモノフィラメント20デニールは日本で開発され世界で
独壇場でしたが中韓台、トルコ、インドに追い上げられ、糸、織物ともに
生産絶対量では完敗しましたがトップランナーの意地で差別化新素材の
研究継続中です。